特に、古いマンションで修繕積立金不足が問題化している。積立金の徴収方法は主に2つある

①・・・均等積立方式  国土交通省が推薦している方式。例えば新築時より修繕積立金を17000円ならば、それに設定し最低向こう10年間は値上げしない方式。
    当然 修繕積立金は順調にたまっていき、いわゆる「潤沢」となる。
    残念ながら、一部の管理組合が採用しているのが、現状。

②・・・段階増額方式  現在でも新築マンションのほとんどはこの方式。既存のマンションでもほとんど、この方式。
    例えば、新築時、修繕積立金を6000円と設定し、5年~10年単位で増額していく方式。
    例えば、この方式だと新築から30年とかなると、修繕積立金が例えば、4万円とかに、なり得る方式。
    築30年になれば、当然区分所有者も高齢化し、年金生活者の比率が高くなり、果たして、「値上げ」の合意形成ができるか?というと、ほとんどできていないのが現状。
    いざ、大規模修繕工事となると、この頃が屋上・外壁防水はもちろん、エレベータ更新、給排水管更新等、マンションの寿命の中で、最もお金がかかる時期、でも修繕積立金が不足している。
    では、一時金を集めるのは、NO!借り入れはNO!となりやすい。
    結局、今あるお金で、少しだけ大規模修繕工事をするしか方法が無い。いわゆるマンションの スラム化 の始まりである。

では、なぜ段階増額方式が「主流」なのか?
それは、マンションデベロッパー(売主)のマンション販売戦略にある。
残念ながら、販売時に 修繕積立金の月額が 高い と当然マンションの 売れ行き が悪くなる。そこで 販売時 修繕積立金を 安く 見せるため、ほとんどのデベロッパーは、段階増額方式を採用する。
つまり、デベロッパーや管理会社は、将来的に 修繕積立金・不足は 百も承知 なわけである。
では、単純に 管理組合は だまされた のか?
そればかりではない。やはり、管理組合・自身も 気が付いて、勉強しなければならない。ただ、残念ながら、多くの管理組合はマンション管理に「無関心」だ!