管理会社に支払う管理費が適正かどうかは、金額だけで判断できることではありません。マンションの規模や区分所有者の考え方によって、必要な管理業務の内容が異なるからです。大切なのは、サービス内容が金額に見合っていること。そのためには、住民が求めるサービスと実際の管理業務が一致していることも必要です。管理費が高すぎるという意見が多い場合、引き下げる工夫をするのも理事の仕事の一つです。管理費の節約を考えるとき、最初にしておきたいのが、管理業務仕様書などの確認です。管理会社に委託している仕事を見直し、サービスの質や頻度を変更できそうなものをピックアップしてみましょう。例えば特別清掃の回数を減らす、管理員を常駐から日勤に変える、などが考えられます。また、管理会社に全面委託しているなら、一部委託で管理費を安く抑える方法も。管理会社に委託しない業務は、管理組合が直接業者に依頼するか、住民自身で行うことになります。業者に依頼する場合も、間に管理会社を入れないことで、費用が安くなることが少なくありません。複数の業者から見積もりをとり、より安く、良い仕事をしてくれる業者を探すことも可能です。ただし、一部委託に変更すると、その分、管理組合の仕事が増えることも忘れずに。