心理学に「青い鳥シンドローム」という言葉があります。今の幸せに満足せず、次から次へと幸せを追い求める心理状態のことです。他人と競うようにブランド品を買いあさったり、最新の携帯電話を欲しがる人も、まさにこの「青い鳥シンドローム」現象と言ってもいいでしょう。そういう比較の意識が根底にある限り、人生に平安が訪れることは、決してありません。「他人が持っているから自分も欲しい」という考えは優劣意識にほかならず、相手の持ち物と比較しては一喜一憂を繰り返すだけで、永久的な満足感が得られなくなってしまうからです。商品は、次から次へと新しいものが登場します。従ってどんなに最新のものを手にすることができても、また、新しいものが欲しいという衝動にかられ、悪循環を繰り返す羽目に陥ってしまいます。物欲はいくら満たしても幸福には結び付かないのです。必要以上の欲をなくし、今持っているものに幸せを感じるようにすれば、心穏やかに生きられるようになります。