鑑真は中国・唐から、失明するほどの苦難の末に日本にわたってきた奈良時代の名僧です。日本に戒律をもたらし、律宗の開祖として知られています。その鑑真の見出しの言葉は、「願望を持つことの大切さ」を表しています。身近な食事に例えてみましょう。ある人が実家から送られてきた大量のリンゴを毎日食べていたとします。いつもそのまま食べていたのでは飽きてしまいます。リンゴを見るだけでうんざりしてくるでしょう。しかし、「これでアップルパイを作ったら、おいしいかもしれない。カレーの中にすりおろして入れるのも面白い」と考えたらどうでしょう。ちょっとワクワクしてくると思います。さらに、「アップルパイを友達にご馳走しよう」「いっそリンゴだけのパーティーを開くか」などと考えたら、ますますワクワクしてくると思います。人生も同じです。何も求めずダラダラと過ごしていたら、ワクワク感は沸いてきません。しかし、願望が生まれれば、それが励みとなり、毎日が楽しくワクワクしてきます。願望のあるなしで、幸福の度合いや人生の展望がまるで違ってくるのです。未来の可能性を信じて夢や願望を掲げ、実現に向けて、ワクワクしながら生きていけば、悩みも消えてしまいます。