管理組合の組合員の中でも協力的な住民と、そうでない住民がいます。協力的な住民は理事の経験者だったり、マンション管理に関心のある「積極派」。一方非協力的な住民は、定期総会にも出席しない「他人任せ派」です。例えば、理事会でよくみられる風景ですが、理事の間で意見が煮詰まると、「次回までに他の住民に意見を聞いてみよう」と散会することがあります。そのあと聞きやすい住民の意見だけを聞いて、その声を運営に反映させることがあります。「非協力的な住民はどうせ意見などないだろう」とタカをくくったわけですが、こうしたやり方を続けると、管理組合の運営は非民主的なものになります。理事会で住民の声を聞く必要があったら、全戸アンケート調査などを実施しましょう。また、騒音やペットなどと住民間でトラブルが発生した時も、行司役となる理事は、両者の声を充分に聞き平等に接することが求められます。どんなに親しくても片方の意見だけを聞くのは理事としては不適切。あくまで公平な立場を厳守することが大切です。