誤解を恐れずに言えば、民主主義の敵は「無知」だと思っています。もし、極論を言ってしまうと、そういう「無知」は「過失」に近い用語になるとさえ思います。この無知な管理組合に対して、管理会社はこんなこんな殺し文句を持っています。「責任はどこにあるのですか?」「安全にかかわることですよ」こんなことを言われると、管理組合としては途端に不安になります。そうやって、まだ修繕する必要もない機械式駐車場やエレベータの補修工事を提案され、数百万円もの出費を促されてしまうのです。管理組合の中でも、こんな定番の文句があります。「議論が足りないから」「そんなに急いで決める必要はないだろう」国会の審議でもよく聞かれるような言葉ですが、こうした発言が出ると、うやむやになって何も進まなくなってしまいます。そして、そこに管理会社に付け入るスキを与えてしまうのです。それでは何か問題が起きた場合、管理会社は責任をとってくれるでしょうか?よくデベロッパー系の管理会社は「我々はデベロップメントから建設、販売、そして管理まで一手に引き受けていますから、責任も私がとりますよ」などと言います。しかし、万が一の時に、管理会社が責任をとって自腹でやり直しをしているなどという姿を見たことはありません。所詮は下請けや外注にやり直しをさせるレベルです。ところが、管理組合の方が無知なままだと、下請けや外注がやってくれることに疑問を持つことも無く「ああ、彼らがやってくれるんだな」と信頼してしまいます。