一休の見出しの言葉は、いわゆる「上から目線」で人に接したり、相手を見下すような言動をとってはならないということを表しています。そのことの重要性を示す、興味深いデータがあります。テレビ局による、二十代の男女千人を対象にしたアンケートです。「もっとも嫌な上司、同僚はどのタイプか」と質問すると、これまた7割以上の人がこんな回答を寄せてきたのです。「上から目線で高圧的な態度をとる人」「相手を見下すような態度をとる人」「自分の意見ばかり強引に主張する人」などです。これに対し好かれる上司、同僚は違います。誰に対しても「下から目線」で接します。目下の人や、力関係で弱い相手でも、変わることがありません。相手を見下すことはありません。相手の価値観を尊重します。丁寧な言葉を使います。会話も、相手の意見を引き出しながら進めます。「なるほど」「それで?」といったように相槌を打つことで、相手がもっと話したくなる環境を作ります。