機械式駐車場は都心部にある敷地の狭いマンションでも、駐車場スペースを最大限確保できるところが特徴ですが、一方でそんなメリットも簡単に吹き飛ぶほどの困った問題を抱えています。実は、これがとんでもない「金食い虫」なのです。現状の機械式駐車場は思いのほか壊れやすく、マンション設備の中でもトラブルの多い機械設備なのです。そして、機械式駐車場は機械が複雑になるほど、故障の発生率が高くなります。また、屋内に設置されているならまだしも、屋外で雨ざらしになっていると、さらに故障の発生率が上がり、より一層メインテナンスが必要になってきます。したがって、どのタイプの機械式駐車場にしろ、毎年の保守業務とメインテナンスが欠かせないのです。機械の保守やオーバーホールはもちろん、20~30年以上経過すれば、機械のほとんどを新しくする必要があります。屋外にあるものなら、数年に一度はペンキを塗り替えなければならないでしょう。このように維持管理に非常にお金がかかる機械式駐車場ですが、多くのマンションでは、収入(駐車場使用料)と支出(メインテナンス費用)の収支が考えられていません。