高額なマンションを購入するとき、立地、価格、間取り、と希望する諸条件で候補物件を選び、最善の物件を購入すべく吟味に吟味を重ねるでしょう。ところがマンション管理については、そうやって選び抜いて購入した物件に自動的についてくるうえ、日の当たらない地道な業務であるので、特に購入時にはそこまで意識は向きません。そして購入後も家具や照明器具、エアコン、といった生活用品の購入、引っ越しの手配、転出・転入届や子供の学校の諸手続きなど、煩雑なことが目白押しで、マンション管理にまで気が回らないままに時間が経過していく・・・というのが実態ではないでしょうか。特に、管理費や修繕積立金などのマンション管理に関わる費用は、たいてい金融機関の口座から自動引き落としで管理組合口座に入金されますので、税金や水道光熱費のような感覚で支払われています。そんな観点で見ると、マンション管理は「購入する」という概念が無く、吟味する余地もなく「ついてくるもの」というレベルに過ぎません。10年間で車1台購入できるほどの金額を支払っているにも関わらずです。時折「管理会社は変更してもいいのですか?」などという質問が寄せられます。これではどちらが「お客様」なのかわからない状態です。