現在の若者は老後にかかる居住費を心配する必要がない。つまり「将来の安心」を求めているようです。自分の親の世代を見ているからか、持ち家志向はありますが、それが必ずしも新築である必要はなく、中古でも構わないと考えているんですね。そして、持ち家も戸建て住宅にこだわらず、むしろ近所付き合いが濃密というイメージの強い戸建て住宅よりも、気を遣わず暮らせるイメージがあるマンションの方にメリットを感じている傾向にあると思います。また、会社からそれほど遠くないところに住みたい傾向があるようです。おそらく、2011年に起きた東日本大震災の際に、大量に発生した帰宅困難者たちが、何時間も歩いてようやく家にたどり着いたというケースをたくさん見たせいもあって、「可能ならば、職場の近くに家を持ちたい」という意識が強くなったのでしょう。そうなると一次所得者の8割はマンションが現実的な選択肢になってくるんですね。