重要案件を総会にいきなり上程すると、粉砕するケースがよくあります。なぜ、反対されてしまうのでしょうか。理由は、とても心理的なことです。重要な話を唐突に言われたため、すんなり聞けなくなっているのです。総会にいきなり上程されたことに納得がいかず、「議案そのものは賛成だけど、進め方が気に入らない」という気持ちから反対に1票を投じたと考えられます。こうして「結局反対」という区分所有者は少なくありません。特に修繕積立金の値上げなど、住民に負担が増える議案ではプロセスに異を唱えるケースがよくあるので要注意です。議論を重ねてきた理事会や専門委員会にとっては何とも腹立たしい話ですが、区分所有者側にすれば、「突然、総会議案書が届き、2週間後の総会でいきなり決議では、性急過ぎて考える時間もない」という気持ちではないでしょうか。しかし最悪の事態を避けるのはそう、難しいわけではなく、説明会を1~2回行い、ワンクッション踏むだけでいいのです。