「委託費用も修繕費用も、支出の見直しをするのであれば、ケタの大きな部分から検討するといいですよ」と提案します。なぜそう思うのかというと、どのマンションに行っても、小さな改革はよくできているのに、大きなケタの事案は手つかずの状態だったからです。例えばよく「共用部分の電気をLEDに変更しよう」という議案があります。確かにエネルギー政策上省エネは大切ですが、じつは電球をLEDに変更しても、年間数十万円の共用部分の電気料金のうち、2~3割下がる程度なのです。何故かというと共用部分の電気の多くは給水ポンプ、エレベーター、機械式駐車場などに使われており、日中は消灯して暗い時だけに使用するものです。照明器具の稼働率はそもそも、あまり高くないのです。せっかくテコ入れするなら、ケタの大きなところからメスを入れましょう。又大規模修繕工事も管理会社お任せ方式のマンションが多いようです。こうしたケタの大きな部分からメスを入れましょう。