火災保険は「全焼してしまった場合立て直すのにいくらかかるのか?」という概算費用です。一方の付保率とは、100%であれば全額を保険金額として支払うもので、50%であれば最高でも半額しか保証されません。火災保険をチェックする際のポイントは、この「付保率」です。マンションの火災保険は付保率50%、70%と高い率が多いのですが、付保率50%とは、例えば10階建のマンションで5フロアが全焼して燃えてしまうことを想定しています。そんな事例はニュースなどでも見たことがありません。各マンションの付保率が適正かどうかの判断は、マンション保険のプロが評価していないとわかりませんが、鉄筋コンクリートでできているマンションの共用部分は、木造住宅のように燃え広がらないのは明らかです。また、マンション共用部分の火災保険で最も活用されているのは、漏水事故の他、何者かによって「ガラスが割られた」「エレベーターの操作盤が壊された」など破損、汚損という、原因の追究ができないような事故に対する保証です。