マンション共用部分に占める植栽の面積は、その物件特性によって大きく異なります。例えば、タワー型マンションに比べると、いわゆる団地型で大規模敷地に建つマンションは、植栽管理費が維持管理コスト全体に占める割合が高いと考えられます。この、植栽管理費のうち、コストアップの要因になるものが何かご存じでしょうか?植栽種類ごとのコスト割合でみると、高木が45%と圧倒的に高いのです。高木の剪定計画をあらかじめ考えておかないと、樹木の高木化が進行し、枝の剪定絶対量が多くなるとともに、手間を要する高所作業も増えることから、経年的に植栽管理費が上がる傾向にあります。例えば3つの大規模団地における植栽管理費の平均が、20年後には2.4倍に増加していました。内訳をみると、芝生の管理費は平均1.2倍とほぼ横ばいなのに対し、樹木の管理費は、7.4倍にも増えていました。