エレベーターの保守・点検については長らくメーカー系列に委託することが常道とされてきました。ところが、エレベーターの独立系保守業者が登場し始め、コスト競争力をウリに、切り替えの実績を上げてきました。しかし当初は、部品交換が必要になってもメーカー純正品をすぐに調達できないことが多かったり、あるいは非常時の際に人員体制が厚いメーカー系列の方が迅速であるなどの理由で、元受け管理会社も独立系業者の登用を避けてきたのです。しかしその後、独立系業者が実績を伸ばすにしたがい、メーカー系から独立系への移籍なども増え始めたことから、両者のサービス水準にはほとんど差が見られなくなってきました。そのうえメーカー系に比較して独立系が「3~4割も安い」水準とあっては、選択しとして考えるのも当然です。今や大手企業や中央官庁のビルでさえ、メーカー系から独立系に切り替える例が増えています。