大規模修繕計画はあくまで予定であり、立地条件や普段のメンテナンスによって、建物や設備の劣化の進み方は異なります。長期修繕計画で設定された周期が3年後くらいに来る時期になったら、理事会の諮問機関として大規模修繕工事の専門委員会を立ち上げ、そして、この専門委員会が中心になって、「建物診断」を外部の専門家に依頼することをお勧めします。建物診断は、建物や設備の劣化状況を専門家が目視でチェックしたり、検査機器を使って調べたりするもので、集めた情報やデータに基づき、最も効果的な工事のタイミングと方法を検討します。ある程度コストはかかりますが、劣化がさほどでもないことが分かれば、時期を後ろに伸ばすことが可能かもしれません。大規模修繕工事を数年遅らせることができれば、その分だけ修繕積立金を節約できることになります。