工事を発注する際は、「緊急性」の見極めが大切です。例えば、給水ポンプが壊れて動かないなど、ライフラインに関わるものに支障が生じたら、当然、緊急性はとても高くなります。この場合は、すぐに対応してもらうことが最優先ですから、管理会社などを通じて紹介を受けた業者の言い値でやるしか選択肢はありません。しかし、時間を争うようなものでないのであれば、しっかりと競争原理を働かせ、コスト削減を目指す必要があります。その際、「今回の工事を発注すべきか?」「工法は適切なのか?」「工事範囲は正しいのか?」「価格は適正か?」などをチェックするといいでしょう。また汚損・破損などが見つかった際には火災保険の保証に該当するかどうかを検討する必要があります。マンションでは共用部分の火災保険に入っていると思いますが、この特約に、「何者かによってガラスが割られた」「エレベーターの操作盤が壊された」「エントランスホールの看板が壊れている」「車がぶつかってポールが曲がっている」など、原因を追究できないような事故に対する保証があるのです。