管理会社は契約で仕事を請け負った 脇役 に過ぎません。管理についての意思決定と費用を負担する 主役 は分譲マンションを購入した一人一人です。分譲マンションを購入した人は、区分所有者 と呼ばれます。建物や設備において各購入者の個人所有になる部分と、購入者全員の共有になる部分があります。そして、全員の共有になる部分の管理は、区分所有者が話し合って決めたり、必要な費用を分担したりすることになります。一戸建てなどは基本的に、建物も土地も一人の人が所有しています。管理は所有者が自分一人で判断し、費用も所有者が自己資金やローンなどで工面します。一方分譲マンションはその意思決定や費用の分担にはルールが不可欠です。そのため分譲マンションの特別の法律(区分所有法)があり、マンションごとに一定のルール(管理規約)が設けられており、さらには区分所有者が集まる集会において多数決をとったりします。このため分譲マンションの管理は、どうしても時間と手間暇がかかります。そのため誰かがやってくれるだろう、管理会社に任せておけばいいと、無関心になりがちな面もあります。ここに分譲マンションの管理の独自性と難しさがあるのです。