Q マンション1階はエレベータを使用しない為、その分の管理費を免除されたり、専用庭の使用分の管理費が高く設定されるということは認められるのでしょうか?
A 管理費の金額は、原則として専有部分の床面積の割合に応じて決定されます。1階と上階の専有面積が同じであれば、管理費の金額も同じです。エレベータをほとんど使わないのに不公平だと思うかも
しれませんが、建物の構造上、1階の人がエレベータを使用できないようになっているのではない限り、エレベータを絶対使わないとは言い切れません。
実際のところ、エレベーターの利用頻度に応じて、管理費の金額を変えることは困難です。判例でも、エレベーターは1階の住民も含めた全体の共用部分だと認められています。
一方、専用庭についてですが、専用庭は本来敷地の一部です。ただ、利用する人が、その部分に住む区分所有者に限定され、専用使用権を認めています。使用者には別途使用料を課すことも
認められます。標準管理規約でも、専用庭について使用料納入義務についての規定がおかれています。
前述のエレベーターは、使用する住民に限定なく、すべての人が使用する可能性があるのに比べて、専用庭は、すべての住民が使用することが予定されておらず、この点がエレベータと違うところです。
だとすれば、上階の管理費と比べて一定程度の差は、専用庭の使用料金として妥当な金額だといえるでしょう。