管理組合の仕事の一つは共有部分の維持管理です。水漏れなどの補修、エレベータの整備など日々のメインテナンスを行います。実際に補修工事を行うのは専門の業者で、発注は管理会社が管理組合に代わって行うのが一般的です。加えて鉄部塗装や外壁補修、屋上防水などの「大規模修繕工事」を、数年から数十年単位で行わなくてはいけません。それらの年にあたった理事は、工事業者の選定、見積もりの検討、実施の管理などを行うことになります。鉄筋コンクリートの構造物であるマンションの耐用年数は、建てられた年や周囲の環境によって違いますが、一般的には40~60年と言われています。まだ大多数のマンションがその、年数を超えていないので、実際にはどの程度、老朽化が進むものなのか実証されていませんが、日常の細かいメインテナンスや大規模修繕工事を計画的に行っているマンションと、そうではないマンションでは老朽化のスピードが大きく違います。メンテナンスを怠ると、腐食や錆が進みます。給水・排水菅の劣化も進みやすくなり、水漏れなどの心配も出てきます。そして、その水漏れがさらに、コンクリート部の劣化を進めるという結果になります。