蓮如は日本最大の宗教団体・浄土真宗を確立した室町時代の名僧です。本願寺 中興の祖ともいわれ、子だくさんの人物でもありました。その蓮如のこの言葉は、中国の格言「人間万事、塞翁が馬」と同じ意味です。「人生はどこでどうなるかはわからない。幸いに見えたことが災いとなったり、災いに見えたことが幸いに転じる場合もある。今の状況に一喜一憂してはならない」ということを表しています。これを、一般のビジネスシーンに置き換えて考えてみると、どうなるでしょう。望まない仕事や、苦手な作業をさせられることによって、今まで気づかなかった能力に目覚めるときなどが、まさにそうです。「口下手で営業には不向きだと思い込んでいたが、実際にやってみると、誠実だと評価され、予想外の成績を収めることができた。それをきっかけに、営業力に目覚め、会社で頭角を現して大きな出世をした。」などという話はよく聞くものです。