非常時の備えを考えておくことも、管理組合の大事な仕事です。非常時の対策として第一に考えるべき設備は、給水ポンプ用の非常用電源です。これによって、電源が落ちても水を確保することができます。スペースと予算があれば、現状ですぐに備えることができるディーゼルエンジンの防災用自家発電機を設置するのが一番ですが、問題もあります。場所をとり、排気ガスが出て日常の維持管理に手間と費用が掛かることです。導入には、事前に理事会や総会できちんと話し合う必要があるでしょう。このほかに電気自動車やハイブリッド車から電気供給を受ける方法もありますが、容量が小さいため、利用できる住戸は限定されます。本来ならば小型蓄電池があればいいのですが、現状ではマンション向けの商品は開発されていません。その次は水です。給水ポンプが作動しない時のために飲料水を確保しましょう。自動販売機会社の中には、設置した自動販売機の売り上げが一定額を超えた場合、ペットボトルの水を住戸分半年に1回入れ替えてくれる会社もあります。もし、給水用ポンプが動かず、備えの水もなくなったら、受水槽を利用しましょう。水が不足した時は、ここから水を出して飲んでください。