総会は、区分所有者全員が出席して審議するのが理想ですが、現実的には、年々管理組合の活動に無関心な区分所有者が増えて、出席率は減少しています。しかし、本来の総会は、管理組合がマンション資産価値を守るために議案を作り、区分所有者の総意で可決するべきです。なぜなら、出席者を増やして賛成多数で可決できれば、反対者が少ないスムーズな総会運営ができるからです。そのためには、総会前の準備が非常に重要です。例えば、総会で修繕積立金の値上げを提案しても、区分所有者に何も知らせていないと唐突な値上げだと受け取られ、議案は否決されてしまうかもしれません。区分所有者の理解を得るための最良の方法は、総会議案に関するアンケートを、総会の数カ月前に実施することです。議案を区分所有者に把握してもらい、その回答結果を公表して、次期総会では何が議案に出されているのか、区分所有者と管理組合が共有するのです。これを定着させるためには、定期的にアンケートを実施し、総会でどんな議案が提出されるのか、区分所有者に意識してもらうことが大切です。アンケートの回収率が高くなれば、総会での議案も効率化できるはずです。