★  準備・計画

①大規模修繕工事の2年位前になったら、総会(理事会でも可)で専門委員会の設置を決議
専門委員を募集しても、どうせなり手が現れないのが、普通なので、理事長や理事経験者、又は建設業界の経験者に声をかけて集める。ただ、50戸未満の小規模マンションの場合は専門委員会自体の設置が難しい
場合が多いので、理事会が理事会開催回数を増やすなどして、対応する。(準備~工事完了まで、3年程かかるので、1~2名の理事は期をまたいで理事を務めることが、大切)
※住民アンケートの実施(ベランダ・バルコニーといった共用部分の不具合などをアンケートで聞き出す)
②工事方法の検討
30戸以上のマンションの場合。設計監理方式がお勧め。30戸未満のマンションの場合はどちらかと言えば、責任施工方式がお勧め
※1・・・設計監理方式
設計事務所にコンサルに入ってもらい。施工業者の選定補助、及び、工事監理(しっかり手抜きなく工事が行われているかの、チェック)をしてもらう。設計事務所に支払う報酬は通常〇〇百万かかるが、それでも
競争入札が施工業者・選定で行われ、コンサル費用を考慮しても、責任施工方式(いわゆる・・管理会社お任せ方式)より、割安になり、尚且つ、工事品質も保持される。デメリット・・管理組合側の負担は
管理会社お任せ方式よりも、増える。又、近年悪質な設計事務所の存在も言われているので、必ず「マンション管理士」の活用も総会決議で決議しておく。
※責任施工方式(いわゆる・・管理会社お任せ方式)
とにかく現在でもこのやり方を採用している管理組合が多いのが、実情。最大のメリットは設計監理方式よりも、管理組合負担が少ない。つまり、楽なこと。デメリットは設計監理方式よりも、割高になる。
管理会社にもよるが、管理会社お任せ方式の場合、総工事費の何と!2~3割くらいは、管理会社が手数料として持っていく。これでは割高になるのは当然だ。
③工事計画案の作成
大規模修繕工事の工事方法と劣化診断(通常は、設計事務所か、もしくは、施工会社に依頼する)を総会決議で承認をとる。
④劣化診断の実施
現状のマンションの状態を専門家(設計事務所か施工会社)に依頼する。
⑤資金計画の検討
工事の費用が修繕積立金で賄えるのか?不足する場合、どのように資金を調達するのか?などを検討する。
※資金調達は一時金の徴収か?金融機関からの借り入れになるが、一般的には金融機関からの借り入れが多いのが現状。(マンション共用部分リフォーム融資が、低金利でお勧め)
⑥具体的な修繕計画の設計
計画案について、内容や費用などを検討し、必要に応じて修正する。説明会などを行って居住者の意見調整を行い、工事計画への合意を得る。
⑦大規模修繕工事計画の決定。
⑧総会で大規模修繕工事計画の承認
※設計監理方式の場合・・・施工会社を選ぶ。複数の会社から見積もりをとるなどして、施工会社を決める(必ず2~3社のプレゼンテーションで特に重要な 現場代理人 の資質を見極めることが大事)
※責任施工方式方式の場合は、工事計画を設計した管理会社(実際には・・・下請けの施工会社)が工事を行う。
⑨総会で施工会社の承認
説明会・・・工事開始後に考えられる生活への影響などを説明し、居住者の理解・協力を求める。
⑩工事監理
設計監理方式の場合・・・設計事務所からこまめに報告を受けて、問題点があれば、理事会及び専門委員会で検討する。

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