Q  マンションの外壁のタイルが剥がれて落下し、通行人がケガをしました。誰が責任を負うのでしょうか?

A  マンション区分所有者全員が責任を負うことが多いと考えられます。
   一般に、建物の外壁等が剥がれたことにより通行人がケガをした場合、建物を占有している者は工作物責任を負うこととされており、建物の占有者に過失が無いと証明した場合には、建物の所有者が過失の有無
   に関わりなく工作物責任を負うこととされています。
   工作物責任とは、土地上の工作物(建物やブロック塀など)に設置又は保存の瑕疵がある(本来備えるべき性能を欠いている)場合に、この瑕疵が原因で生じた他人の損害につき、第一次的には工作物の占有者
   、第二次的には建物の所有者が賠償責任を負うことになります。
   次に、事故が起きた場合、管理組合はどのように対処すべきでしょうか?
   まず、管理会社に管理を委託している場合には、管理会社に相談してみましょう。管理委託契約に交渉までは含まれていないことが多いですが、管理会社によっては交渉を行ってくれる場合があります。
   又、損害保険に入っている場合には、保険会社に対応してもらいましょう。
   管理会社や保険会社による交渉が期待できない場合には、管理組合が被害者と直接の話し合いを行うことになります。話し合いの困難な場合には、弁護士に相談したり、裁判所の調停や、弁護士会のあっせん、
   調停等を利用しても良いでしょう。