多くの場合、マンションの売主にあたる企業は、分譲を開始する前に管理会社と契約を結んでいます。そのため、管理組合が発足しても、1から管理会社探しを始めるケースはほとんどありません。でも、マンションの管理は、管理組合が主体となって行うもの。「すでに仕事を依頼してあるのだから」と管理会社任せにするのではなく、常に管理組合側が主導権を握って業務を進めましょう。管理会社の仕事内容や提案に納得できない場合は、管理組合側の希望をしめして交渉を、交渉しても業務が改善されない場合、手順を踏めば、管理会社を変更することも可能です。管理業務を行ってもらう報酬として管理委託費を支払っている以上、適切な管理が行われるように求める権限があります。ただし、すべての業務に管理会社が責任を負っているとは限りません。管理会社が行うのは、契約時に受託した業務だけです。管理組合の理事になったら必ず、管理会社との契約書に目を通し、委託内容を把握しておきましょう。万が一、トラブルが起こった場合、業務の範囲を確認したり、責任の所在をはっきりさせたりするのにも役立ちます。