日蓮の見出しの言葉は、人のためになるようなことをすれば、自分も恩恵を被り、前途が開けるようになるということを表しています。その好例として、ある女性の話を紹介しましょう。建築設計事務所で働いていた彼女は、結婚を望んでいましたが、なかなかかなわないでいました。そんなある日の退社間際、上司から設計図をクライアントに大至急届けてもらえないかと頼まれました。予定があり、早く帰宅したかったのですが、上司のたっての頼みとあって、承諾したところ、思いもよらない展開が待ち受けていました。クライアントの担当者が好みの男性で、しかも彼女と出身地が同じで意気投合したのです。これがきっかけで交際するようになり、とんとん拍子でに話が進み、1年半にはめでたく結婚の運びとなりました。願望達成のチャンスは、頼まれごとに応じると生じやすくなるということです。公私を問わず、人から「かたずけてくれない?」「面倒化もしれないけど頼む」「結婚式に来てね」など頼まれたら、快く応じることでチャンスが生まれます。その数が多ければ多いほど、願望達成のチャンスが増えるということなのです。