マンションのエレベータ設備は、居住者の生活の動線であり、荷物の搬出入にも欠かせないものです。年1回の法定点検と年4回の有人定期点検によってチェックしますが、地震とそれに伴う停電が起きると、エレベータが感知し、停止し、乗っていた人が閉じ込められるリスクが高まります。そうしたリスクを回避するため、最近のエレベータには、次の3つの機能が搭載されています。1つ目が、地震時管制運転装置です。初期振動を感じると、最寄り階で停止してドアが開きます。2つ目は安全装置です。震源が浅い直下型地震の時に運転は即時停止します。3つ目はリスタート機能です。運転中止後に運転中止後に自動機械診断で安全確認ができたら、蓄電池で最寄り階まで運転します。大事なことはこうした設備に頼りすぎないことです。エレベータは人が閉じ込められるリスクがあるうえ、地震時に保守管理会社や消防隊員が優先的に向かうのは病院や避難施設です。もしもの時に備えて管理組合が訓練を積んでおくことは非常に大切です。訓練はエレベータ保守管理会社の協力を得てください。