原始管理規約とは、その名の通り、管理組合のルールを定めた管理規約のおおもとで、新築時に管理会社が作り、全買主が承認することで成立しています。その内容は、管理費や修繕積立金に関する取り決めなど、マンションの運営の基本が書かれた、いわば管理組合のバイブルです。ほぼすべての管理規約は「マンション標準管理規約」を基準に、売主の指示を受けた管理会社が作成しています。なお、このマンション標準管理規約は法律や条例ではありませんが、管理規約・細則を作る為の雛形であり、管理組合も改正のたびに参考にすべきものです。このように国が元となる基準を作るほど、原始管理規約は重要なのですが、売主側はその内容を積極的には説明しませんし、買主も説明を要求していません。しかし、その内容をよく読むと、売主や管理会社が利益を得られるようになっているものが多く、数年後、数十年後の見直しでは遅いものがあるのです。まず役員が引率して原始管理規約・細則を理解しましょう。管理組合活動の実態に合わない部分をチェックして、管理規約・細則を改定してください。