マンションの共用部分については、全区分所有者が共同で維持・管理する義務があり、そのために組織されるのが管理組合です。つまり、マンションの数だけ管理組合が存在するのですが、各マンションの管理組合間の連携ができていないのが現状です。例えば、同じ団地内に複数の管理組合が存在していることがあります。あるいは同じ管理会社に業務委託しているマンションや、同一町内に建っていて、同じ自治会のメンバーになっているというマンションも沢山存在します。中にはお祭りやクリスマス会などのイベントを、複数の管理組合が合同で開催しているようなマンションもありますが、隣の管理組合の理事長が誰で、どんな活動をしているのか、管理費や修繕積立金がいくらで、管理会社にどのくらい管理委託費を支払っているのか、ということを互いに知っているという管理組合は皆無と言っていいでしょう。以前伺ったマンションは、新築時には一つの管理組合で運営するように考えられていた中規模マンションでしたが、様々な理由から二つの管理組合に分離してしまったという経緯がありました。もともと一つだったので、別々の管理組合になった後も、管理室や集会室、掲示板まで一緒に使っているのですが、お互いに全く情報交換ができていないという現状でした。それほどマンションの管理組合同士は交流が無いものなのです。