管理費と修繕積立金は、住宅ローンと違い、完済して支払う必要がなくなるというものではありません。マンションを所有し続ける限り、支払い続けなければいけないものです。特に、住宅ローンを払い終わった後で、会社を退職し、年金生活になった時のことを考えると、まるでボディーブローのように効いてくる存在になる可能性があります。又、最近の新築マンションでは、「修繕積立基金」という名称で、入居時に一時金をとるところも増えてきています。この「修繕積立金」は貯金にあたるもので、大型マンションでは億単位のケタになるのが、一般的です。このように非常に大きな額になる修繕積立金というものに、是非関心を持っていただきたいと思います。修繕積立金の保管や運用方法について、「誰が、どこで保管し、どのように決定するのか」ということについては、通常はマンションの「管理規約」に書かれているはずですので、是非一度は読んでみましょう。管理規約とは、一言でいえばマンションの「憲法」のような存在です。たくさんの居住者が、快適で秩序ある生活を送るためには、一定のルール―を定める必要があります。そして、もし管理規約に修繕積立金のの保管や運用方法についての内容が書いて無ければ、例えば、「修繕積立金の保管や運用は総会の決議事項とする」などと言う趣旨をしっかりと規定しておくべきです。気が付いたら、使い込まれていたり、持ち逃げされていたり、という事態にもなりかねませんし、実際にそういうケースは少なくありません。